信越シリコーンに代わる補修材Gel-00の実験レポート
先日、深夜のテンションでつまらない愚痴を垂れ流したばかりですが、舌の根も乾かないうちに読者さまからのレポート掲載でございますw
………いやぁー、だってさー、こんな力作送られたら、掲載するしかないっしょ?!w
最近は安価な中国製ラブドールでもシリコン製が増えてきました。するとシリコンとTPEの違いはなんぞや、というもう何万回(誇張)も語られた話題が繰り返され、古参ドーラーさま達は「もうその話題聞き飽きたわー」という状況かと思います。そして次に話題になるのは何百万回(誇張)も語られたシリコンドールの補修になるのは確実。
そんな折、従来の「信越シリコーン買っとけ」というテンプレ回答に一石を投じるレポートでございます。
シリコン製ラブドーラーなら必見といえる内容です。
…と、ぼくのどうでも良い語りはこのくらいにして、さっそくお送り頂いたレポートを掲載させて頂きます。
ご挨拶
ジジ様 こんばんは。夜分に失礼いたします。 先日は素敵なレビュー記事をありがとうございました。書いた自分も非常に楽しみながら記事を読ませて頂きました。 さて、以前レビューをお送り致しました際に申し上げました「例の件」のレポートを送らせて頂きます。 例の件とは、つまりは「シリコンドール用のリペアー材」の事です。 いやいや、シリコンドールならもう信越シリコンのKE12があるだろ? と思うでしょう。しかし違うのです。近年のシリコンドールはTPEに迫る柔らかさを獲得し、新興メーカーのシリコンドールは当たり前のようにプルップルのおっぱいを標準装備。日々股間に悪影響を及ぼす写真をアップしては薄給の僕にささやきかけて…話が逸れました。 つまり既存のリペアー材では、近年のシリコンドールの柔らかさ、可動範囲の広さに対応できず、十分な修理が行えないのではないか?そう僕は危惧しておりました。 実用する以上破損のリスクは避けられないし、修理が行えない以上消耗品になってしまいます。 大切なドールと長く暮らしていくためにも、修理の問題はクリアしなくてはいけません。
出だしから絶好調ですなwww
実際、ぼくが2016年にお迎えしたARTE132の時点ですらシリコンはそこそこ柔らかくなってきていたため、補修で使った信越シリコーンの部分が固く違和感を覚えることもありました。
裂けやすい脇の部分や、足裏のあたりは多少硬い信越シリコーンでも問題ない…というか、むしろ足裏についてはより強固に補修されて良い感じと思うレベルなのですが、股の部分に裂けが出来たときは信越シリコーンでの補修をちょっと躊躇するんですよね。
ホールポケットが空いている分、シリコン層が薄く作られていますし、かなりびよーんびよーんと伸びるのです。昔、YouTubeに「ARTE132の下腹部の薄さ」と題して、びよーんびよーんしている動画をUPしたら50万再生を突破してしまい、なぜ凍結されないのか疑問に…………いやそんな話はどうでも良かったw
※2013年7月23日にアップした動画。動画内のARTE132は初期型でシリコンが硬いバージョンです。ここから少なくとも2段階は柔らかくなっています。
そんなことより、ホールポケットを信越シリコーンで補修した場合、今度はその補修したすぐ横から裂けはじめるという問題がありました。
これについては、7年も前の記事になりますが、
「ARTE132フレキシブルボディレビュー【月うさぎさんより】」
の中で月うさぎさんがグラスファイバーの布とエポキシボンドを使った補強方法を試されております。ぼくも真似をして、といってもグラスファイバーとかよくわからないので、単純に裂ける前に裏側から格子状に信越シリコーンを薄く塗ることで補強しました。
その後、メーカー側がこの記事を見たのかどうかは定かではありませんがw ホールポケットにメッシュ状の補強がされるようになり、更に次のバージョンではそのメッシュ自体が内部に隠れて外からは見えないようになりました。

こうした対応の早さもARTEユーザーが増加した一因なのでしょう。
ともあれ、鉄板の信越シリコーン以外を使うという考え自体、思いつかなかったので、今回のレポートは大変興味深く拝見させて頂きました。
シリコンの補修実験レポート
以下、レポートの続きです。
そこで今回は、前回お迎えしたILdollに付属していたサンプルのシリコン板を実験材料にして2つのサンプル材を試してみました。※実験の性質上、実際のドールに人工的に損傷を加え修復するのがベストと思われますが、超絶チキンの僕にはそんなリスキーな事はできませんでした…。
1つは「ハピオシールプロHG シリコンシーリング材」です。 現在主流の信越シリコンも商品のカテゴリーとしてはシーリング材なので価格と量で選ぶならこっちでは?と思って購入してみました。
もう1つはアメリカpolytek社の「Gel-00」です。今回の実験ではこちらのサンプルが本命で、高級ラブドールメーカーの人造人ドールはハリウッドの特殊メイクも手掛けているという情報、 そして近年の柔らかシリコン仕様にいち早く対応したメーカーの1つも人造人ドールという経緯から、「人造人のラブドールには特殊メイクの材料が応用されているのでは?」と推察し特殊造形関係の材料の中から探し当てたのがこの「Gel-00」です。 写真の物は容量1kg。今回の実験ではうち50gを使用しました。
実験は3つのケースを想定しました。 1、通常の裂け目を接着する実験(写真右側のサンプル) 2、シリコン片を新たに接着する実験(写真右側のサンプル) 3、比較的広範囲な裂け目、いわゆるバックリ割れ。背中側や膝、肘を想定(写真左側のサンプル) 他は余ったシリコンを垂らし板状のGel-00のサンプルを作ります。 写真の中で白い色がシーリング材、半透明のものがGel-00となります。 室温約20℃、硬化時間は1時間です。
結論から申し上げまして、シーリング材のサンプルは失敗でした。シリコン板に全く食いつかずポロッと取れてしまったのです。しかも表面は固まってますが、完全硬化までは24時間。プルプルしているが故に振動の影響を大きく受ける柔らかドールには不適格です。
一方のGel-00ですが、こちらは非常に優秀でした。まず丸く作ったGel-00の板ですが、非常に柔らかいです。また両端を摘んで引っ張ってみましたが、裂ける事なく驚くほどよく伸びます。 ドールの素材との食いつきも良好で、写真の通り引っ張っても剥がれたりはしませんでした。3つのテストのうちどれか1つはダメなんじゃないかと思いつつも、どれもいい結果が出た事に僕自身も驚いています。
加えて特徴的なのが硬化時間の短さです。従来の信越シリコンを始めとしたシーリング材では12時間〜24時間の硬化時間が一般的でしたが、Gel-00は1時間でほぼ完全硬化。 硬化時間の長さに起因する静かに放置する時間も大幅に短縮できるため、 修理の作業スピードはもとより、修理中のドールにスペースを取られない生活の利便性も大きく向上するのではないでしょうか。 現状Gel-00は素の硬さではドール素材より気持ち固い…かな?といった感じですが、専用のデッドナー(おそらく可塑剤)を加える事により、さらに柔らかくする事が可能なようです。 また着色用の顔料を使えば半透明ではなく好みの色に変えられるとの事。 残念ながらデッドナーと着色顔料はコロナの影響か手に入れられませんでしたが、柔らかドールの可動域に追従できるシリコンドール修復材としてのポテンシャルは十分に高いと感じております。 お値段も信越シリコンに比べると高いですし(写真の物で7500円)、2液を混合させるので使い勝手も従来とは随分違いますが、傷を治した後硬くならないというアドバンテージは大きいのでは?と思っています。 ラブドールで裂けやすく、固い素材では困る部分といえば…お分かり頂けるでしょうか(ニヤリ) 実験に必要な材料を全て揃えることは叶いませんでしたが、今回の実験レポートは以上となります。 この情報がジジ様やお友達のドールライフの助けになればと思います。 今後はデッドナーで目一杯柔らかくしたGel-00を使ったホール内部の改造や ドール内部のウレタンを別素材に置き換えてのセルフ柔らか加工なんかもやってみたいですねぇ。 いつになることやら!!!! ああ、改造用のドールが欲しい…(マッド感) それではお元気で。
レポートの感想
いやぁ…さすが、さすがでございます。
裂け目を補修するケース、シリコン片を追加するケース、バックリ割れたケース、と3パターンを想定しての実験、大変参考になりました。
そういえば、シリコーンシーラントについては前のブログであるジジのチラ裏(2009年)ではやめたほうが良いと書いていたのですが、このブログでは扱っていなかったかも知れません。
ぼくはラブドールお迎えと同時にブログを開設したわけですが、たしかそこで近所で売ってたシリコンシーラントを買ってきた、みたいな内容を書いたのだったと記憶しています。その際、すぐに先輩方からのコメントが入り、それはやめて信越シリコーンにしなさい、とアドバイスを頂きました。きっとその頃からシリコンシーラントでの失敗は有名だったのでしょうね…。
なにやら難しい用語と共に信越シリコーンでなければならない理由についても教えてもらったハズなのですが、すみません、あまりに専門外なので記憶にまったくございませんwww
しかし、それにしても、Gel-00の柔らかさ、そして硬化時間が1時間というのは大変魅力的です。
脇裂け、股裂け、足裏裂け、背中バックリ、などさまざまなシリコン裂けを体験していますが、そのすべてにおいて信越シリコーンで補修しており、毎回24時間、同じ体勢のまま乾燥させるのに難儀しておりました。特に家族と同居していた頃は24時間絶対に部屋に入れるわけにはいかないので、その緊張感といったらもう…!
それがわずか1時間で済むのなら、こんなにありがたいことはありません。
………でも、お高いんでしょう…?
(「Gel-00」でググってみる)……………1kgで1万円超( Д ) ゚ ゚
…って、レポート中にも1kgで7500円とありましたねw
それにどうやら125g×2なら2,000円くらいでしょうか。これなら手を出しやすいですねー。
信越シリコーンも100gで1500円くらいしますし、しかも使い切る前に固まってしまうことも多いしw
ちょっと手に入れられるお店が限られそう※な感じですが、Gel-00がシリコンドールの補修におけるひとつの選択肢になったことは間違いないと思います。
毎度のことながら、とても有益な実験レポート、ありがとうございました!









