ラブドールは1クリック60円
前回の記事のコメント欄で興味深い質問があり、つらつらと返信を書いていたのですが、長くなったので記事にしました。
SEO、ドール写真家/ブロガー/動画配信者等のいわゆるインフルエンサーの買収…もとい…商品提供、どれが売上伸びるんでしょうかね?という話。
実際は質問ではなく、ため息に近いコメントだと思いますが、あえて自分なりの考えをまとめてみました。
ラブドールの月間検索回数は10万~100万件
基本的には、2年半前に投稿した「モラルのないラブドール販売店」と同じ話です。
↓こちら、誰でもご存知であろう(誇張)Googleのキーワードプランナーですが、これを見るとラブドール関連の月間検索回数がおよそ10万~100万件ということがわかります。
2年前に書いた記事でも「10万~100万件」なので変わっていないように見えるかもですが、関連キーワードでの検索が激増しています。
「ラブドールとは」での検索が10倍に膨れ上がり、以前はリストにすら載らなかった「ラブドール」+「通販」「販売」「中古」といったキーワードが上位に登場。明らかにここ2年でラブドール関連の注目度があがっていることが見て取れます。
そして、2年前は「ラブドール」のクリック単価が15~31円だったのに対し、今は28~60円と2倍です。
クリック単価とか言われてもナニソレって人もいるかもなので説明しておくと、↓コレのこと。
何らかのキーワードで検索したときに、目的のページじゃないのに「スポンサー」とか付いて1件目に表示される広告。年々デザインが変更され、近年はとうとう検索結果との見分けがつきづらくなった上、無限スクロール中の途中にまで差し込まれるようになったGoogle広告です。
この広告がクリックされると広告主は60円徴収されます。Googleさんに。
今回の例ではRosemaryDollが広告出してますが、ユーザーごとに出てくる広告は違います。上の例では検証のためにプライバシーモードで表示しました。
また、Google広告自体、入札方式なのでお店同士が札束で殴り合って勝ったほうが優先的に表示されます。えぐい。
同じような広告、個人ブログでも見たことありませんか? アダルトサイトにはGoogle広告表示できないのでラブドール関連のサイトでは出てこないと思いますが、一般ブログの場合、あちこちにAds by Google出てきますよね。そこで1クリックされると広告主からGoogleに60円支払われ、Googleからブログ主へ30円支払われる、みたいな仕組みです。Googleの利益率は知らんけど半分もくれないかも?
知ってる人には冗長な話で脱線でしたが、ともあれ、ラブドール販売店は1人の見込み客に60円支払う価値があると考えていることをひとまず覚えておいてください。
検索結果1位には月400万円の価値がある
は? ってなると思いますが、順序だてて説明します。
- 「ラブドール」の検索回数を月間50万回と仮定する
- 検索結果の順位別クリック率の統計情報によると1位のクリック率は13.94%
- つまり、50万回の検索のうち、69,700回は1件目のページを開く
- 69,700回×60円=4,182,000円
まぁ、1位がぶっちぎりなだけで、2位以降は7.52%、4.68%、3.91%、2.98%と激減していくんですけど、仮に検索順位10位の1.32%だったとしても6,600クリック=396,000円の価値があるわけです。
SEOスパム業者がいなくならないはずだ、と思いませんか?
もう少し、現実に近い話をすると「ラブドール」で検索する人はラブドールについて調べてるだけであって、購買層以外も多く含まれているので、1クリック60円の価値はないと考えるお店もあるかも知れません。
しかし、「ラブドール 通販」「ラブドール 販売」あたりのキーワードで検索する人なら、見込み客と言っても良いのではないでしょうか。
こちらは月間検索回数が1万回程度まで激減します。しかしクリック単価は100円まで上がります。
結果、1位の13.94%に表示する価値は139,400円ほどとなります。(10,000×13.94%×100円)
これが毎月ですからね。
SEOスパム業者、なくなると思いますか? 絶対なくならないよね。
結果、中国製ラブドールが登場する前の2015年頃までは「ラブドール」で検索するとずぅ~~~っと1位に表示されていたオリエント工業が欄外に追いやられました。
このことがぼくには一番腹立たしいです。
オリエント工業はラブドールの代名詞じゃん。46年もの歴史があるラブドール業界の先駆者が去年オープンしたばかりのお店(メーカーですらない)より下位…どころか欄外ってどういうことよ。最近のGoogle検索には心底がっかりしています。
クリック広告はコスパが悪いので月極広告に目が向けられる
広告費の話に戻します。
先述までの話で、店側が考える1クリックあたりの価値によって、広告費が激変することはご理解頂けたかと思います。
昔ゲーム情報系のサイトをいくつか運営していましたが、あちらはユーザー数がラブドールの比ではないので1クリック300円とかザラでした。このままラブドールユーザーが増え続ければ同じ状況になるでしょう。
札束での殴り合いに敗れた企業はどう考えるでしょうか。
Googleに出すと1クリック300円だけど、直接Webサイトと交渉すれば中間マージンがない分、安く150円くらいで受けてくれないかなと考えます。
当時、ゲーム情報系のサイトでGoogle広告から毎月10万円の収入を得ていたぼくは声をかけてきた企業に同じ金額なら載せても構わないですけど、と答えたら、即座に広告料が振り込まれました。たぶんその会社は毎月20万円以上支払っていたのでしょう。
Web運営側もGoogle広告だけに頼れないし、アダルト系に至ってはそもそもGoogle広告が掲載できないため、話にのるところが出てきます。
edolls.netも同じです。
ただ、お金には困っていないので(言ってみたかっただけ)、サーバー代、通信費等の毎月かかる費用と、メンテナンスを自動化する専用PCのリプレース費用等々を試算して、だいたい月20,000円くらいの収益があれば良いかな、と考えました。だから、1枠5,000円×4枠用意してスポンサーを募りました。
…一瞬で埋まりました。というより同時に声かけたので、かぶりが発生してしまい、急遽場所を切り詰めて5枠にしました。
そしてその枠を見た他のお店やメーカーから続々と連絡があり、最初はずっと断っていたのですが、とあるきっかけがあって右枠を作ることになり、あれよあれよとずらずら~っと16枠も並ぶことになってしまいました。
きっかけについても、増えた理由についてもぼくなりの仕方なかった理由があるのですが、脱線しすぎるのでとりあえずここでは省略します。
以前、Google(AdSense)の例を出したことがあると思いますが、広告のクリック率は0.5~1%※と言われています。 ※たしか8000万サイトくらいのデータを集計した統計情報
うちのサイトの場合、月間約44万PVなので、この統計に合わせて計算するとサイト上の広告は約2,200~4,400クリックされる見込みがあるということになります。
そんな統計情報、アテになるのか?と思われる方もいるかと思いますが、結果はびっくりするほど統計値に収束されます。
先述のとおり、必要経費を賄うことしか頭になかったのでクリック調査などもしていなかったのですが、販売店さんのひとつがわざわざ教えてくれました。
この1年でedolls.netから5,500人の訪問客がありました、と。
つまり、月間約458クリック(5,500÷12か月)。5枠分で2,425クリックです。右枠にも広告ありますから、実際はもっと多いでしょうけど、おおよそ倍として4,850。
だいたいページビューの1%でしょ?
ということは、4,850クリック×60円=291,000円がedolls.netの月間広告収入の適正額、ということになります。
言うまでもないと思いますが、現実はこんなに稼いでないですよ。ただ、必要経費分しか計上してなかった当初の計画よりはずいぶん増えてしまったので今後様々なシガラミを解消しつつ減らしたいと思っています。
ちなみに、仮に、あくまで仮に、ですよ。うちのWebサイトを売却するとなった場合、予想される収益の1年分が入札※のスタート価格になります。
※一般にはなじみが薄いかもですがWebサイトの売買を仲介する業者がいてだいたいこのルールでオークションが開始されます
だから、edolls.netの価格は392万円~スタートとなります。入札するヤツおりゅ?www
もちろん冗談です。今のところは。
本題としては、ページビューがわかればそのサイトの月間の適正収入、サイトを売ったときの売却額などが計算できる、ということが言いたかったのです。
ほら、最近ラブドール関連でも趣味を超えて商売にしたがる人けっこういるでしょ?
自分が運営しているサイトやブログを過小評価し過ぎると広告主側に便利に使われるだけだし、過大評価するとハタから見ていて恥ずかしいです。
お金の話は嫌らしいから面と向かってはしづらいものですし、聞きづらいでしょう。ぼくみたいな聞いてもいないのに勝手に話してくれる道化師がひとりくらいいても良いと思うんですよね。
水面下で行われる交渉
さて、月極広告がコスパ良いのはわかりました。
しかし、もっと安上がりに広告できるならそれに越したことはない。企業は慈善団体ではないので利益を追求するものです。利益>広告費の図式がなりたつ限り広告を増やし続けます。
そこで、以前「来月(10/1~)からステマ規制がはっじまっるよ~♪」でも書きましたが、関連キーワードで検索して上位に出てきた個人ブログに声をかけて記事を書いてもらおう、と考えるのは自然な流れです。
ぼくが知っている限り、こういうことは20年前から変わらず行われています。
相場は時代によって様々で、最初期の頃はテキストリンク1つで月額1000円なんて時代もありました。ただのテキストリンクですよ。
それを10本、ページ内に付けるだけで毎月1万円です。昔は20サイトくらい同時に運営していたのでそれだけで月20万円。
単なるテキストリンクなので、チカチカ光る広告のように邪魔じゃないし、手間もかからないし最高でした。でもこれは検索エンジン対策(SEO)なので、後の仕様変更でエンジンから嫌われる原因となり、廃れていきました。
単純なテキストリンクではペナルティを受けることもある。そこで業者は考えました。それなら記事を書かせれば良いじゃない、と。
個人ブログだと1記事2~3万円くらいでしょうか。執筆料を支払います、みたいな文言で声をかけるとその響きが魅力的に聞こえるのか、自分がプロのライターになった気分になれるからなのか、5,000円くらいでも喜んでレビュー記事書いてくれるブロガーがいるので、ばんばん書かせるそうです。
だって、Googleさんに3万円払ってもせいぜい100人くらいしか客増えないんだもの。個人ブログの記事に1回3万円払うだけでその記事ず~~~っとインターネット上に残るじゃないですか。1日1人くらいしかクリックしてくれなくてもほんの数か月で元取れる計算です。それ以上の期間記事が残っていれば残っているほどコスパが極大になっていく。
ラブドールではないんですが、某アダルトグッズ店の中の人に聞いた言葉が忘れられません。新製品を発売するときに「その製品のPRどうするんですか?」と質問したときのこと。
「〇〇(有名な個人ニュースサイト)に〇万円も握らせれば宣伝してくれるから大丈夫」
商品提供系はリーズナブルな広告
商品の提供品レビューには複数の目的があると思っています。
ぼくはそれほど経験ないけど、一般ブログのほうでは家電もらったり、ソフトのライセンスキーもらったりしてます。こういう仕組みだってわかっていても、文字を書くという行為自体が好きなので、ヒマだったら受ける、というレベル。
ちなみに気に食わないところはきっちり気に食わないと書きますが、いまのところ怒られたことはないです。せいぜい製品名のところリンクにしてください、と言われるくらい。
先方的にはリンクもらえりゃそれで良いんだと思う。それが1つ目の理由、SEO目的です。
検索エンジンは進化していて、ペイドリンク(payed link)と呼ばれる対価をもらったテキストリンクは嫌われるようになっている、と言われていますが、じゃあその判断はどうやっているの?
文章として成り立っているかどうか、実際にユーザーがその記事を読んでいるかどうか、そういった統計判断しかないですよね。
だから、SEO目的で記事を書かせる、という行為はなくなりません。なんならAIに記事を書かせるようになると思うし、大量のbotアカウントを作って、自分たちのページを見ている風を装わせるという行為だってすることでしょう。
botが記事を作り、botが記事を読み、botが検索順位を判定する。人間はそのゴミの山から有益な情報を探すんだけど、有益な情報を発信する人はもう今の状況に飽きれて逃げ出しているので、どこまで掘り返しても目的の情報には辿り着かない。
地獄かな?
そして、もう1つの理由はフォロワー目当て、だと思います。こっち方面はぼく詳しくないのでよくわかりません。
SNSでフォロワー増えるのはストレスしか感じないし、最初Twitterアカウント作ったときも1000超えたとたんに気持ち悪くなって削除して、次も300超えたあたりで吐きそうになって辞めました。
テレビ番組か何かだったか、人間が交流できる上限が2~300とか言ってて、わーかーるー!と画面に向かって叫んでしまったよ。
なんだろうなぁ。ブログやサイトで何万人の人が訪れていても数字としてしか感じてないから平気なんだけど、SNSだと途端に無理ってなるんだよなぁ。おじさん、時代についていけてないのだと思います。
ともあれ、インフルエンサーに商品配ってフォロワー向けに宣伝してもらうのは今や基本らしいですよね。
仲良くしていたSNSのフォロワーが突然特定のメーカーの宣伝とかはじめるとびっくりするし、あ、ぼくのことお客としてしか見てなかったんだ…としょんぼりもするけど、人それぞれに事情があるだろうし、まぁそれは良いです。
ただ、昔SAQITANさんが呟いていた一言が忘れられません。
「撮影の対価をドールで済まそうとするのホントさあ…」
彼は彼で苦悩があったのだろうなぁ。
おまけ(?)
ちょうど年の瀬ということもあり、このブログを、そしてedolls.netをいつまで続けられるのかなぁー、という不安を感じています。
あと10年続けられるか?と聞かれたら明確にNOと答えます。
じゃあ5年? うーん。
じゃあ3年? ううーん。
次の1年は続けよう、という思いだけで続けてきているので正直わかりません。
以前入院したときに頭によぎったのは、このまま退院できなかったらサイトどうしよう、ということでした。そして入院中にサーバー代金を3年分前払いで追加しました。
メンテナンスの大部分を自動化してあるので、自分がいなくなってもしばらくは稼働し続けると思いますが、せいぜい3年くらいだと思うんですよね。容量的に。
そういうアレコレ考えると、個人では限界あるかなぁ。
信頼できる企業があれば、Webサイトごと譲渡してしまってラブドールデータベースを長く保存できるほうが良いのではないだろうか、そんなふうに考えることもあります。
具体的なアイデアがあるわけではなく、まだ漠然と考えているだけですが、来年以降は、今後誰かにサイトを託す可能性も考えて、システムをブラッシュアップしていこうかなと思うちょります。
今だとプログラマー以外メンテナンスできないサイトになってしまってるんですよね。そういう技術者を雇える資金力があってクリーンな企業が引き継いでくれるのが一番良いのだけれど、まったく思い当たらん。
まとめ
あいかわらずあっちこっち脱線しましたが、ぼくの結論としては2~3年前から検索エンジンの状況はひどく、しかも直す気がまったくなさそうに見えるので、これからもSEOスパムは続くだろうと見ています。
だいたいさ、ラブドールの商品名に「セックス人形 エロ だっちわいふ AV女優 160cm 巨乳 爆乳 オナホ」とか付けてるお店もあるんだぜ?
20年前にタイムスリップしたのかと思ったよ。お客にどう思われるかより、検索エンジンにどう評価されるかを優先しているんですよ。良い悪いという話ではなく、そのほうが売上が伸びるという事実があるからそうしているのだろう、と思います。それがこわい。
じゃあ、そのうち検索エンジンは使われなくなってSNSが主流になるか、と言われるとウーン、おじさんにはついていけない世界なので全くわからない。
ラブドーラーは若返ってるから、そういう方向に進むのかねぇ? ぜんぜん想像できないや。













